Yoichi Chikahara

近原 鷹一

About

私は、NTTコミュニケーション科学基礎研究所(NTTの研究所)で研究者をしています。 京都大学大学院にて鹿島久嗣教授の指導のもと、情報学の博士号を取得しました。 NTTに入社する前は、慶應義塾大学および東京大学で舟橋 啓教授と宮野 悟教授の指導のもと、システム生物学とバイオインフォマティクスの研究をしていました。

News

2026.05

単著論文 Moment Matters: Mean and Variance Causal Graph Discovery from Heteroscedastic Observational DataKDD 2026に採択されました。 本研究では、通常の因果グラフ推定より解釈しやすい結果を出力する、モーメント駆動型因果探索を提案し、平均・分散のそれぞれに影響する原因変数を区別することが可能です。

2026.04

研究提案公平な機械学習予測を志向した不完全データからの因果推論が、JST ACT-X 加速フェーズに採択されました。 授与する研究費はこれまでの総額で1,000万円以上になります。 本加速フェーズでは、因果関係に基づく公平性を達成する予測モデルを学習するうえでの重要な研究課題に取り組みます。

2026.04

日本国際賞(Japan Prize)の授賞式・学術懇談会に参列します。 天皇皇后両陛下が例年参列する非常に権威ある日本国際賞ですが、今年は個人公平性・差分プライバシーの提案者であるシンシア・ドワーク教授に贈られます。 公平性分野の研究者として、授賞式・学術懇談会で議論できることを楽しみにしております。

2025.09

国内最大の機械学習の学会IBIS2025にて運営委員を務めることになりました。 機械学習分野の学生・若手研究者間の交流の場として若手交流企画を企画します。 今年は沖縄開催です、ぜひご参加ください!

2024.09

同志社大学で非常勤講師を務めることになりました。 秋学期講義では、数理統計学の基礎、すなわち点推定と区間推定、仮説検定、分散分析(ANOVA)について、全15回の講義を担当します。 (授業概要ページ

Biography

私は、因果推論機械学習の分野横断的な領域に従事する研究者です。 現在の研究では、不完全なデータ―すなわち、データ量が少ない、次元数が大きい、複雑な測定ノイズが混入しているなど、分析上のさまざまな困難を含む実世界データ―から因果推論を行うための基盤的手法の開発に取り組んでいます。 因果推論技術の高度化により、科学的知見の発見や信頼性の高い機械学習の実現に不可欠な基盤を提供すると考えています。

学歴

博士(情報学)

2019年10月 - 2022年9月

鹿島研究室、 京都大学大学院 情報学研究科 知能情報学専攻

  • 博士論文:Causal Inference for Scientific Discoveries and Fairness-Aware Machine Learning(科学的発見と公平な機械学習を志向した因果推論)

  • キーワード:因果発見、処置効果推定、機械学習と公平性

修士(情報理工学)

2013年4月 - 2015年3月

宮野研究室、東京大学大学院 情報理工学系研究科 コンピュータ科学専攻

  • 修士論文:An Infinite Relational Model for Integrative Analysis of Cancer Genome Data(がんゲノムデータの統合解析を志向した無限関係モデル)

  • キーワード:バイオインフォマティクス、オミクスデータ解析、ノンパラメトリックベイズモデル、生存時間解析

学士(理学)

2009年4月 - 2013年3月

舟橋研究室、慶應義塾大学 理工学部 生命情報学科

  • 卒業論文:Developing Biochemical Network Simulator with Adaptive Step Size Numerical Integration(可変ステップ幅数値積分による生化学ネットワークシミュレータの実装)

  • キーワード:システム生物学、常微分方程式、数値積分、分岐解析

職歴

研究代表者

2023年10月 - 2027年3月

ACT-X(科学技術振興機構 JST)

  • 研究課題:Causal Inference from Incomplete Data for Fair Machine Learning Predictions(公平な機械学習予測を志向した不完全データからの因果推論)
  • 2023年10月 - 2026年3月: 5,000,000円 (採択率19.9%)
  • 2026年4月 - 2027年3月: 5,000,000円 (加速フェーズ満額交付)

研究主任

2015年4月 - 現在

知能創発環境研究グループ、協創情報研究部、NTT コミュニケーション科学基礎研究所

  • 因果グラフ推定
    • 教師あり学習によるグレンジャー因果性推論(IJCAI2018, TOM2018)
    • 分散不均一観察データからの平均・分散因果グラフの発見 (KDD2026)
    • 複数の環境からの因果グラフ推定: 介入データセット集合からのメタ学習 (UAI2026)
  • 処置効果推定
    • 因果メカニズム解明のための分布処置効果修飾因子の選択(UAI2022
    • ガウス過程ベースの部分線形モデルを用いた条件付き平均処置効果(CATE)の推定の不確実性定量化(AAAI2024
    • 高次元観測データからのCATE推定における微分可能パレート平滑化重みを用いた深層表現学習(UAI2024
    • メタ学習による少数データからのCATE推定(Machine Learning 2024
  • 機械学習と因果関係に基づく公平性
    • より弱い仮定下での経路特異的反実仮想的公平性を達成する予測器の学習(AISTATS2021, DAMI2022
    • クラスター因果グラフを用いた介入公平性の保証 (UAI2026)

教育歴

非常勤講師

2026 (春学期)

大阪大学

  • 情報科学特別講義I
  • 統計的因果推論入門: ベイジアンネットワーク, 構造的因果モデル(SCMs), 潜在結果フレームワーク
  • [URL ]

非常勤講師

2025 (春学期)

大阪大学

  • 情報科学特別講義I
  • 統計的因果推論入門: ベイジアンネットワーク, 構造的因果モデル(SCMs), 潜在結果フレームワーク
  • [URL ]

非常勤講師(嘱託講師)

2024 (秋学期)

同志社大学

  • 応用数理統計学
  • 点推定,区間推定,仮説検定,分散分析(ANOVA)
  • [URL]

非常勤講師

2024 (春学期)

大阪大学

  • 情報科学特別講義I
  • 統計的因果推論入門: ベイジアンネットワーク, 構造的因果モデル(SCMs), 潜在結果フレームワーク
  • [URL ]

受賞・招待講演・社会活動など

招待講演

2026年8月

EcoSta2026

  • Toward Interventionally Fair Decision-Making under Partial Causal Graph Knowledge
  • Organized Session "Recent advances in causal inference: from structure learning to effect estimation"
  • The 9th International Conference on Econometrics and Statistics (EcoSta2026) [URL] [Talk Abstract]

広報活動

2026年5月

NTT CS研オープンハウス2026

  • その施策、どんな人に効果がある?それはなぜ?
  • 高精度かつ解釈可能な統計的因果効果推定
  • NTT CS研 オープンハウス2026 [URL ]

社会活動

2026年4月

日本国際賞(Japan Prize)授賞式

  • 日本国際賞受賞者 Cynthia Dwork教授との学術懇談会
  • 日本国際賞授賞式2026 [URL ]

学会活動

2025年11月

IBIS2025 プログラム委員

  • 学生を対象にした若手交流企画の運営
  • 第28回情報論的学習理論ワークショップ (IBIS2025) [URL]

受賞

2023年5月

UAI2023

  • Top Reviewer Award
  • The 39th International Conference on Uncertainty in Artificial Intelligence (UAI2023) [URL ]

Selected Research Topics

クラスター因果グラフを用いた介入公平性の保証

機械学習は、人材採用、融資承認、児童の虐待検知など、個人に関わる重要な意思決定を支援するためにますます利用されています。このような応用では、予測が高精度であることはもちろん、性別や人種といったセンシティブな属性に関して公平であることが要求されます。統計的因果推論に基づく公平性尺度は司法の現場における法的要件とも整合しますが、既存手法の多くは、個々の変数間の詳細な因果グラフが既知であることを仮定しており、このようなグラフは実際には推定することが難しいものです。
本研究では、このような問題に対処するため、変数の集合(クラスター)に関する因果グラフを用いて、介入的公平性を達成するための学習フレームワークを提案します。このようなクラスター因果グラフは、変数単位の完全な因果グラフよりも推定しやすいという利点があります。しかし、各クラスターの内部の変数間の因果関係は未知であるため、公平性の評価に必要な介入分布を識別することは容易ではありません。そこで本研究では、可能な調整クラスター集合を列挙するグラフィカルアルゴリズムを開発し、それらの集合にわたる最悪ケースの不公平性を小さくするように予測モデルを学習します。
さらに、複数の介入予測分布間のずれを計算効率良く定量するため、重心カーネルMMD制約を導入します。人工データおよび実データを用いた実験により、提案手法が既存手法よりも公平性と予測精度のバランスに優れていることを示しました。これらの結果は、現実的な因果グラフの不確実性のもとで公平な予測モデルを構築するうえで、クラスター因果グラフの利用が有望であることを示しています。

  • Yoichi Chikahara. Fairness under Graph Uncertainty: Achieving Interventional Fairness with Partially Known Causal Graphs over Clusters of Variables. Proc. of the 42nd International Conference on Uncertainty in Artificial Intelligence, Amsterdam, Netherlands, August 2026 (UAI2026; Acceptance Rate: 30%) [Preprint] [Openreview] [Proceedings] [Paper(PDF)] [Poster(PDF)] [Code]
  • Yoichi Chikahara. Toward Interventionally Fair Decision-Making under Partial Causal Graph Knowledge. Organized Session "Recent advances in causal inference: from structure learning to effect estimation" The 9th International Conference on Econometrics and Statistics, Kyoto, Japan, August 2026 (EcoSta2026) [URL ] [招待講演概要]
  • 近原 鷹一. 因果グラフの不確実性下における公平かつ高精度な機械学習予測. 2026年度日本国際賞学術懇談会「エレクトロニクス、情報、通信」分野, ホテルオークラ東京, 東京, 2026/04 [財団トップページ] [フォトライブラリー]

分散不均一観察データからの平均・分散因果グラフの発見

因果探索は、観測データから変数間の原因と結果の関係を明らかにすることを目的としており、生物学、経済学、医療などのさまざまな分野における科学的知識発見や意思決定を支援します。しかし、標準的な因果探索手法は通常、単一の因果グラフを推定するため、それぞれの原因が結果変数の分布にどのような影響を与えるのかを区別することはできません。
この限界は、ある変数の分散が他の変数に応じて変化する分散不均一なデータにおいて特に重要になります。例えば創薬では、ある制御因子は標的タンパク質の平均的な活性を変化させる一方で、別の制御因子は個人間のばらつきを制御するかもしれません。これら2種類の原因を別々に特定することは、より解釈しやすく、標的を絞った介入を設計するうえで重要です。
この問題に対処するために、本研究では、分散不均一な観察データから平均因果グラフと分散因果グラフを別々に推定する、モーメント駆動型の因果探索フレームワークを提案します。まず、これら2つのグラフを識別できる条件を理論的に示し、そのうえで、それらの事後分布を同時に学習するベイズ変分推論法を開発します。これにより、エッジ、パス、部分グラフといった構造的特徴に対する不確実性を定量化できます。
合成データ、半合成データ、実世界データを用いた実験により、提案手法が平均および分散の因果構造を正確に復元し、既存の因果探索ベースラインを上回ることを示しました。これらの結果は、平均的な挙動とばらつきの双方を生み出す複雑な因果メカニズムを理解するうえで、モーメント駆動型因果探索が有望であることを示しています。

  • Yoichi Chikahara. Moment Matters: Mean and Variance Causal Graph Discovery from Heteroscedastic Observational Data. Proc. of the 32nd SIGKDD Conference on Knowledge Discovery and Data Mining, Jeju, Korea, August 2026 (KDD2026; Acceptance Rate: 18%) [Preprint] [Openreview] [Proceedings] [Paper(PDF)] [Poster(PDF)] [Code]
  • Yoichi Chikahara. Toward Interventionally Fair Decision-Making under Partial Causal Graph Knowledge. Organized Session "Recent advances in causal inference: from structure learning to effect estimation" The 9th International Conference on Econometrics and Statistics, Kyoto, Japan, August 2026 (EcoSta2026) [URL ] [招待講演概要]

高次元観察データからの条件付き平均処置効果推定のための微分可能パレート平滑化による重み付け

薬剤投与など,処置の効果を正しく評価することは、個人間における処置効果のちがいを深く理解する上で有用であり、個別化医療、個別化教育、ターゲット広告など,さまざまな分野における効果的な意思決定に役立ちます。
観察データから処置効果を推定するためには、処置の選択やその結果に影響を与える個人の特徴(交絡因子)によって生じる、いわゆる擬似相関と真の因果効果を区別する必要があります。 どの特徴が交絡因子に相当するかが不明であることが多いため、実用上はできるだけ多くの特徴をデータセットに追加しようとします。 その結果、高次元観察データからの異質処置効果推定という課題がしばしば生じます。
このような高次元データに対する有望なアプローチとして、重み付き深層表現学習があります。 これは、高次元の観測特徴を交絡因子の潜在特徴表現とそれ以外の表現とに分解し、重み付き予測損失を最小化することで推定器を学習します。 このデータ駆動型の特徴分解は、潜在結果の予測に有用な調整変数の情報を失わないために有効であるとされています。 しかし実際には、この手法は、条件付き確率の逆数として与えられる重み(逆確率重み付け:IPW)の値の数値的不安定性により性能が低下するという問題があります。
この問題を解決するために、我々はエンドツーエンドで利用可能な効果的な重み補正フレームワークを提案しました。 具体的には、極値統計におけるパレート平滑化と、機械学習における微分可能ランキングを組み合わせることで安定的に逆確率重みを補正するフレームワークを実現しました。 これにより、高次元データから特徴表現を効果的に学習し、高精度な処置効果推定を達成することが可能になります。

  • Yoichi Chikahara, Kansei Ushiyama. Differentiable Pareto-Smoothed Weighting for High-Dimensional Heterogeneous Treatment Effect Estimation. Proc. of the 40th International Conference on Uncertainty in Artificial Intelligence. Barcelona, Spain, July 2024 (UAI2024; Acceptance Rate: 27%) [Preprint] [Openreview] [Proceedings] [Paper(PDF)] [Poster(PDF)] [Code]
  • インターン指導, "少数高次元データからの因果効果推定", NTT研究所 夏期インターンシップ, 牛山 寛生, 博士後期課程学生, 東京大学, 2023.08 - 2023.09.
  • その施策、どんな人に効果がある?それはなぜ?, NTTコミュニケーション科学基礎研究所 オープンハウス2026, [Link]

分布処置効果修飾因子発見のための特徴選択

処置(または介入)の効果を統計的に推定することは、精密医療、個別化教育、ターゲット広告など、さまざまな応用分野において極めて重要です。 例えば、医療処置(薬剤投与やワクチン接種など)が健康状態に与える影響を予測することは精密医療の発展に不可欠であり、教育や研修プログラムの効果を推定することは個別化教育に役立ちます。
こうした処置効果の大きさは個人によって異なる場合があり、その異質性がなぜ生じるのかを明らかにすることは、複雑な実現象を対象とする多くの科学領域において重要な研究課題です。 従来よく用いられてきたアプローチは、処置効果の大小に関連する個人の特徴量を選択するというものです。 しかし、この特徴選択は容易ではありません。 なぜなら、処置効果とは「処置を受けた場合」と「受けなかった場合」という2つの潜在結果の差として定義されますが、これらは同一個人について同時に観測することが不可能だからです。 そのため、既存手法では、観察データから容易に推定可能な、各特徴について同じ値(属性)を持つ個人群における平均処置効果という統計量に着目します。 しかしこのような平均値では、処置効果の平均値には影響しない一方で、分散など他の分布パラメータに影響を与えるような重要な個人の特徴を見落とす可能性があります。
この欠点を克服するために、我々は分布処置効果修飾因子を発見するための特徴選択フレームワークを提案します。 kernel maximum mean discrepancy(MMD)に基づく特徴重要度評価指標を設計し、第1種過誤率(偽陽性結果の割合)を所望の水準に制御できる多重検定ベースの特徴選択アルゴリズムを導出しました。

  • Yoichi Chikahara, Makoto Yamada, Hisashi Kashima. Feature Selection for Discovering Distributional Treatment Effect Modifiers. Proc. of the 38th International Conference on Uncertainty in Artificial Intelligence. Eindhoven, Netherlands, August 2022 (UAI2022) [Preprint] [Openreview] [Proceedings] [Paper(PDF)] [Spotlight Slides(PDF)] [Poster(PDF)]
  • その施策、どんな人に効果がある?それはなぜ?, NTTコミュニケーション科学基礎研究所 オープンハウス2026, [Link]

経路特異的因果効果制約を用いた個人公平性を達成する分類器の学習

機械学習は、人々の生活に大きな社会的影響を与える意思決定(採用、融資、再犯予測など)にますます利用されるようになっています。 こうした応用を実現するためには、予測結果が高精度であるだけでなく、 性別、人種、宗教、障害、性的指向といったセンシティブな特徴について公平な意思決定を行う「公平な予測モデル」を学習することが極めて重要です。 しかし、意思決定が差別的であるかどうかを判断することは難しく、何を以て差別的と感じるかは法律や判例,時代の倫理観などによって異なることが多いです。 例えば、体力を必要とする職種の採用判断において、体力のなさを理由に応募者を不採用にすることは、間接差別ではないとされる場合があります。
このような「どのような意思決定を差別的とみなすべきか」という事前知識は、不公平な経路(unfair pathways)を含む因果グラフとして表現できます。 既存のいくつかの手法は、これらの不公平な経路に沿った因果効果に制約を課すことで公平な予測モデルを学習しようとしています。 しかし、これらの手法は、データに対して非現実的な仮定を置かない限り、個人レベルでの公平性を保証することはできません。
この課題を解決するために、私たちは各個人における不公平な因果効果をゼロに制御する最適化問題を効果的に解くフレームワークを提案しました。 そのために、個人ごとの因果効果がゼロでない確率を「個人不公平確率(Probability of Individual Unfairness; PIU)」と定義し、このPIUをゼロに制約する最適化問題を設定します。 このPIUはデータから直接(点)推定することができない量ですが、その上界を相関ギャップ(correlation gap)と呼ばれる確率計画法分野の概念を用いて導出し、この上界をゼロに制約する最適化問題を解くことを提案しています。

  • Yoichi Chikahara, Shinsaku Sakaue, Akinori Fujino, Hisashi Kashima. Learning Individually Fair Classifier with Path-Specific Causal-Effect Constraint. Proc. of the 24th International Conference on Artificial Intelligence and Statistics. Online, April 2021 (AISTATS2021) [Preprint][Proceedings] [Paper (PDF)] [3-min. Video (Link)] [Slides (PDF)] [Poster (PDF)]
  • Yoichi Chikahara, Shinsaku Sakaue, Akinori Fujino, Hisashi Kashima. Making Individually Fair Predictions with Causal Pathways. Special Issue on "Bias and Fairness in AI", Data Mining and Knowledge Discovery (DAMI), 2022 [Article] [View-only shared link]
  • "因果関係に基づく公平・高精度な機械学習の実現", 第6回 統計・機械学習若手シンポジウム(StatsML2022), Online, February 2022. [招待講演概要] [講演スライド]
  • みんなにとって公平な決め方、教えます [Link], NTTコミュニケーション科学基礎研究所 オープンハウス2021
  • 因果推論で公平な予測 NTTコム科学基礎研と京大、機械学習技術を開発 -, 日刊工業新聞, 2021/06/02 (page 5). [Link]

教師あり学習に基づく時系列の因果推論

時系列データにおける因果関係の発見は、時系列解析における最も重要な課題の一つであり、さまざまな分野で重要な応用があります。 例えば、研究開発(R&D)費用 X が総売上 Y に影響を与えるが、その逆は成立しない(XY)という因果関係を見つけることは、企業の意思決定に役立ちます。 また、時系列の遺伝子発現データから遺伝子間の因果(制御)関係を発見することは、バイオインフォマティクスにおける中心的な課題の一つです。
このような応用に対しては、時系列因果性の尺度としてグレンジャー因果性(Granger causality)[Granger 1969] が広く利用されてきました。 その定義は非常にシンプルで、「もし X の過去の値が Y の未来の値を予測する上で『有用』であれば、XY の原因である」とされます。 この「予測における有用性」を評価するために、多くの従来手法では回帰モデルが用いられます。 回帰モデルは変数間の関係を表す数学的表現であり、適切にデータへ当てはめることができれば、正しい因果方向を特定することが可能です。 しかし、各データに適した回帰モデルを選択することは容易ではなく、データの十分な理解(例えば、データ量、変数間の関係、データに含まれるノイズなどの考慮)が必要となります。
私たちの目標は、データに対する深い事前理解を必要としない新しいアプローチを構築することです。 そのために、回帰モデルの代わりに分類器を利用する教師あり学習手法を提案します。 具体的には、分類器を学習させ、時系列に対して三値の因果ラベル(XYXY、因果関係なし)を割り当てることで因果関係を推定します。

    Yoichi Chikahara, Akinori Fujino. Causal Inference in Time Series via Supervised Learning. Proc. of the 27th International Joint Conference on Artificial Intelligence, Stockholm, Sweden, July 2018 (IJCAI2018; Acceptance Rate: 20%)[Proceedings] [Paper] [Slides] [Poster]
  • "教師あり学習に基づく時系列の因果推論", トップコンファレンスセッション 機械学習, 情報科学技術フォーラム (FIT2019), 岡山大学, 岡山, 2019/09 [招待講演概要][講演スライド(PDF)]
  • "時系列データからの因果関係の発見", 生命振動現象の理解を深めるモデリングとネットワーク解析, 共同利用・共同研究拠点MIMS 現象数理学拠点 共同研究集会 (MIMS2019), 明治大学, 東京, 2019/11 [招待講演概要(PDF)] [講演スライド(PDF)]
  • データから学ぶ:どれが原因?どれが結果? [Link], NTTコミュニケーション科学基礎研究所 オープンハウス2019

Publications

研究成果・文献リストについてはこちらをご参照ください.

Skills

私は、統計的因果推論において特定の一分野にとらわれることなく、幅広いテーマにわたって研究を行ってきました。 研究内容は、因果グラフ推定、因果効果推定、因果関係に基づく公平性など、多岐にわたります。 これらの課題に取り組むにあたり、機械学習、統計学、数理最適化といった関連分野の手法を活用しており、その中にはカーネル法、確率計画法、特徴選択、深層表現学習、パレート平滑化、メタ学習などが含まれます。

因果グラフ推定90%
因果効果推定 95%
因果関係に基づく公平性90%
機械学習(カーネル法,深層学習など) 70%

私は語学学習にも興味があります。 2024年には、Diplôme d'Aptitude Pratique au Français(実用フランス語技能検定試験; 仏検)準1級に合格しました(合格率:20.0%)。

🇯🇵 日本語: native100%
🇺🇸 英語: Fluent 90%
🇫🇷 フランス語: Business-level, CEFR B2 - C1 80%
🇩🇪 ドイツ語: Greeting-level (CEFR B2 in past) 30%

Contact

ご質問やお問合せがございましたら、どうぞお気軽にご連絡ください。 共同研究のご提案、講演のご依頼、その他研究活動に関連するお問い合わせなど、お気軽にご相談ください。

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619-0237, 京都府相楽郡精華町光台2-4